エコキュート

エコキュートの水圧が弱い?シャワーの水圧を強くする方法

エコキュートの水圧が弱く感じる原因と水圧を強くする方法

光熱費が安くなると聞いて、ガス給湯器からエコキュートに変えてみたら、以前よりシャワーの水圧が弱くなったと感じる方は多いのではないでしょうか?
お湯は毎日使うものなのでシャワーの水圧が弱くなったことにより、ストレスを感じることもあると思います。

そこで今回は、エコキュートの水圧が物足りないと感じる方に向けて、エコキュートの水圧が弱い原因や水圧を強くしたいときの対処法を解説します。

目次
1 エコキュートにすると水圧が1/3になる!?
1-1 水圧が弱くなる原因
2 エコキュートの水圧が弱いことで生じるメリットとデメリットとは?
3 エコキュートの水圧を強くする方法は?
3-1 エコキュートの給湯温度を上げる
3-2 シャワーヘッドを低圧用タイプに交換する
3-3 給湯加圧ポンプで給湯圧を補う
3-4 お湯を2箇所以上同時に使わない
3-5 高圧仕様のエコキュートに買い替える
4 エコキュート以外の要因でシャワーが弱くなる理由
4-1 水圧の弱い地域に住んでいる
4-2 シャワーヘッドが目詰まりしている
4-3 水漏れしている
4-4 止水栓が閉まっている
4-5 マンションの給水設備に不具合がある
6 エコキュートのシャワーの水圧は強くできる

エコキュートにすると水圧が1/3になる!?

実際、エコキュートのシャワーの水圧はガス給湯器などと比べると弱いです。エコキュートを導入して、水圧が1/3ほどになることはあり得ます。
ガス給湯器からエコキュートに交換された時に水圧が物足りないなと感じる方がいるでしょう。

ただ、弱いと感じる程度には個人差があるので、実際はそこまで気にするほどでもないという声も多くあります。年々、エコキュートは改良されており、現在ではガス給湯器の水圧と比べてもさほど差はありません。また、水圧に物足りなさを感じる方向けに、水圧が強めな商品も販売されています。

水圧が弱くなる原因

エコキュートの水圧がガス給湯器と比べて弱くなる大きな原因は、エコキュートの構造にあります。

ほとんどのエコキュートが、「貯湯式」と呼ばれる、沸かしたお湯を一旦タンク内に溜めて給湯するという給湯方式を採用しているため、タンクの耐圧に見合った水圧でしかお湯を出すことが出来ません。
水道水の水圧をそのまま出すということができないため、一旦エコキュートで減圧してからシャワーを出すという仕組みです。

一方ガス給湯器は「水道直圧式」で給湯されているので、ボイラー管内に流れ込んだ水を瞬間的に温めて給湯するため、ほぼそのままの水圧を利用できます。
ガス給湯器と比較してエコキュートの水圧に満足いかないのは、このような構造の違いによるものからになります。

エコキュートの水圧が弱いことで生じるメリットとデメリット

水圧が弱いことのメリットやデメリットについてまとめておきます。必ずしも強ければ良いというものでもありません。
シャワーの水圧が強い方が気持ちいいと考える方も多いですが、人によって、シャワーの水圧が強いことで体に負担がかかることがあるのです。
ここではエコキュートのシャワーの水圧が弱いメリットとデメリットを紹介します。

エコキュートの水圧が弱いメリット
水圧が弱いことによって、水道料金が抑えられます。例えばガス給湯器は、エコキュートに比べて、約3倍の水圧となります。
また、水圧が弱い方が、肌の洗い過ぎを防げます。水圧が強いと、本来必要な皮脂まで洗い流してしまい、人によっては肌のトラブルにつながるかもしれません。
確かに皮脂は汚れの原因でもあるため余分な皮脂は洗い流した方がいいとされていますが、皮脂には保湿や乾燥防止をして皮膚を守るという役目もあるため、必要以上に洗い流すとかゆみやフケが発生しやすくなってしまいます。

エコキュートの水圧が弱いデメリット
水圧が弱いことで、給湯に時間がかかってしまうデメリットがあります。家事やお風呂でのストレスに感じる方もいるかと思います。
シャワーの水圧が弱いと、毛穴に詰まった汚れや古い角質は、しっかりと洗い流すことができません。毛穴の汚れや古い角質が残ってしまうと体臭や抜け毛の原因にもなります。
また、シャワーの水圧が強いほどマッサージを受けているような感覚が心地よいと感じる方は、水圧が弱いと物足りないと思うかもしれません。

上記のように、シャワーの水圧が弱いことで得られるメリット・デメリットをご紹介しました。それぞれ把握し、ライフスタイルに応じて選ぶようにすると良いでしょう。

エコキュートの水圧を強くする方法は?

エコキュートの水圧でも十分入浴は可能ですし、水道も問題なく使えます。しかし、それでも水圧を強めたい場合には、主に5つの方法がとれます。

ただし、一般的なエコキュートを使うよりもコストがかかる場合もあるので、試す際にはそのことを念頭においておきましょう。
以下に水圧を良化するためにとれる5つの方法を、それぞれ詳しく説明していきます。

◆エコキュートの給湯温度を上げる

購入後に水圧の弱さが気になったのであれば、まず設定温度を上げてみましょう。

エコキュートは基本的に設定した給湯温度でタンク内のお湯を沸き上げて、水道水と混ぜ合わせることで蛇口やシャワーから出すお湯の温度を調整します。給湯温度が40℃前後であれば水道水で調整する量も少なくなるため、水圧は若干弱くなりますがコスト的には省エネとなります。

水圧を強くする場合、50~60℃ほどの給湯温度を高くすることにより混ぜ合わせる水道水の圧力が加わるため、結果的にシャワーや蛇口から出てくるお湯の水圧も上がるという仕組みです。ただし、シャワーの勢いが増せばその分、使用水量が増します。水道料金が高くならないように、気を付ける必要があるでしょう。また、出てくるお湯が熱くなりすぎて火傷の原因にもなるので小さな子どもがいる家庭は注意が必要です。温度調整を行う際は慎重に行いましょう。

◆シャワーヘッドを低圧用タイプに交換する

シャワーの水圧は、「低圧用シャワーヘッド」に交換することで、簡単に解決できます。

低水圧用シャワーヘッドは少ない水量で水圧が強いという特徴を持ったシャワーヘッドです。ヘッドそのものが通常のものと比べて小さかったり、散水板の穴の数を減らしたりして水圧を強めています。
そのため、強い水圧で髪や皮膚の汚れを細かくきれいに洗い流すことができるのがポイントです。

さらに、シャワーヘッドから出る水量が少ないため水道代やガス代を節約することができるのもポイントです。ホームセンターやインターネット通販を利用すれば、個人でもすぐ購入・交換が可能ですが、個人差によってはデメリットになる方もいるので、インターネット上の口コミなど、しっかり情報をチェックしてから購入・交換をおすすめします。

◆給湯加圧ポンプで給湯圧を補う

エコキュートの水圧が弱いときに使用できるのが「給湯加圧ポンプ」です。給湯加圧ポンプは、不足している水圧を補ってくれる装置です。水圧が高まれば、シャワーが強まり、3階への給湯も可能にしてくれます。

標準的な170~190kPaの水圧を持ったエコキュート向けの製品ですが、同程度の水圧でも、エコキュートによっては取り付け不可のケースがあります。また、断水時にタンクを守る「負圧作動弁付エアベント」の取り付けが必要なこともあります。
給湯加圧ポンプを導入する前には、必ずエコキュートのメーカーや施工業者に相談してください。

◆お湯を2箇所以上同時に使わない

お湯の同時使用は、水圧が弱まることがあるため注意しましょう。

例えばキッチンで洗い物をしているときにお風呂でシャワーを浴びると、水圧が弱まってしまいます。これは、多くの住宅が「先分岐工法」という配管方式のためです。

先分岐工法とは、給湯器から伸びた配管が複数に枝分かれした形の配管方式となります。給湯器からの給水元圧は一定のため、複数箇所でお湯を使用すると、水圧を分け合う形で1箇所あたりの水圧が弱まってしまいます。家族でうまくお湯を使うタイミングをずらすようにしましょう。

◆高圧仕様のエコキュートに買い替える

水圧の強いエコキュートが欲しい場合、高圧仕様のエコキュートに買い替えることも1つの方法です。

通常のエコキュートは水圧が180KPaと、ガス給湯器などと比較すると1/3のパワーしかありません。しかし、高圧仕様のエコキュートは300KPa程の水圧があり、通常のタイプと比較すると1.7倍程のパワーがあります。そのため、高圧タイプのエコキュートなら2箇所同時給湯でも、3階でも爽快な給湯で快適に使っていただけます。今までシャワーの水圧に物足りなさを感じていた人にとっては申し分ない水圧になっているでしょう。

高圧仕様のエコキュートは比較的最近になって販売されはじめたため、水圧以外の部分でもさまざまな点が改善されています。そのため、新しいエコキュートに買い替える場合や10年以上前に購入しているエコキュートを使っている場合は、高圧仕様の製品に変更するのがおすすめです。

高圧仕様のエコキュートは、大手電機メーカーからも数多く販売されています。通常のタイプのものと比較すると価格は少し高くなるので、事前にチェックをしておくとよいでしょう。

エコキュート以外の要因でシャワーが弱くなる理由

ここまでで、元々エコキュートは構造上ガス給湯器などと比較すると水圧が弱めであることを解説していきました。

しかしエコキュートとは関係なく別の外的な要因で水圧が弱くなってしまうことがあります。
考えられる原因が大きく5つあり、ここからはそれぞれの原因を詳しく解説していきます。

水圧の弱い地域に住んでいる

まず考えられる原因の1つとしては、元々水圧の弱い地域に住んでいることです。
水圧の強さは水源地までの距離や高さや周辺の環境などによって左右されます。
そのため、エコキュートを設置している場所が高台にある場合や住宅が密集している地域は水圧が弱くなる傾向がみられます。

特にシャワーのみならず蛇口やトイレなど特定の箇所で水圧が弱い場合は、住んでいる地域の性質によるものであると考えられます。
お住まいの地域の水道局に相談することで改善される場合があるので、気になる場合は近くの水道局に相談してみるとよいでしょう。

シャワーヘッドが目詰まりしている

シャワーヘッドのフィルターがつまっていると、シャワーがうまく飛ばず、水圧の弱さの原因になっていることがあります。水道水に含まれているカルシウムがこびりついて白くなったり、飛び散った皮脂や石鹸の汚れがこびりついたりと、実は汚れてしまいやすい場所です。そのため、フィルターを掃除することで水圧が元に戻る可能性があります。

軽い汚れであれば、スポンジにお風呂用の中性洗剤を付け、こすり洗うか、シャワーヘッドを緩め、フィルターを取り外し歯ブラシなどで掃除し、汚れを除去します。

上記を試しても水圧が改善されない場合は、シャワーヘッド自体が劣化して効率が悪くなっているか他の要因が考えられます。

水漏れしている

水圧がこれまで普通だったものの急に水圧が弱くなった場合は水道管の劣化による水漏れが原因かもしれません。
特に、特定の箇所だけの水圧が弱い場合は水漏れの原因が高いです。
水漏れしている場所が不明瞭な場合、家の蛇口を全て閉め、水道メーターが動いているかを確認してみましょう。

水漏れをしているかは、水道メーターの指針をチェックすることで確認できます。
蛇口が閉まっている状態で、水道メーターにあるパイロットと呼ばれる銀色の部品が動いている場合は、水漏れが起きている可能性が高いです。

水漏れが発覚した際には、すぐに水道修理の業者に依頼して修理してもらうほうがよいでしょう。
また、マンションにお住まいの場合はマンションの管理人や管理会社へ点検の依頼をすることで、修理対応をしてくれることもあります。

止水栓が閉まっている

止水栓が閉まりすぎていることも、水圧が弱くなる原因の1つとなります。
止水栓とは、水漏れを防いだり、水道管から流れてくる水の水圧をコントロールしている元栓のことです。通常触れることのない部分ですが、元栓の確認や水道工事で閉まった状態になってしまったかもしれません。

全体的に水圧が弱い場合は、一度止水栓の閉まり具合を確認して、きちんと開ききっているのかみるとよいでしょう。

マンションの給水設備に不具合がある

マンションなどの集合住宅に住んでいる場合、マンションの給水設備に不具合があることで水圧が弱くなることもあります。

マンションの給水設備が原因の場合は自身で解決することができないため、管理人や管理会社に相談することがおすすめです。
管理人の調査により他の住民の水圧に特に問題がないことが分かった場合は、他の要因で水圧が弱くなっている可能性が高いので水漏れやシャワーヘッドのチェックなどをしてみましょう。

エコキュートのシャワーの水圧は強くすることもできる!

エコキュートのシャワーの水圧が弱い理由は、本体の構造上の問題によるものや、それ以外の外的な要因であることがほとんどです。水圧を強くするためにはエコキュートの給湯温度設定を高くすることやシャワーヘッドを低圧用に取り替えることなど、さまざまな方法があります。
ただし、シャワーの水圧は必ずしも強ければ強いほど良いというわけでもないので、本当に強くする必要性があるのかを見極める必要があります。

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