電気温水器の寿命(耐用年数)は何年？？
自宅の給湯を電気温水器でまかなっている方、その電気温水器は何年使っていますか？
電気温水器の寿命は何年か、気になる方も多いのではないでしょうか。
もし10年ほど使っているのなら、寿命が近い可能性があります。
故障してから慌てて買い替えるのではなく、不具合のサインやタイミングを見定めて検討していきましょう。
今回は、電気温水器の寿命年数（耐用年数）をはじめ、寿命を迎えた電気温水器に見られる故障のサイン、交換時期を紹介します。
故障と見誤りやすい症状についても解説しますので、古い電気温水器をお持ちの方はぜひ最後までご覧ください。
電気温水器の寿命年数
電気温水器は、電気ヒーターで沸かしたお湯を貯湯タンクに貯めて使うという仕組みです。
寿命は、一般的に10〜15年程度といわれていて、電気温水器は、給湯器の中でも寿命が長い機器だといわれています。
使用頻度や使い方によっても異なりますが、10年を過ぎると故障や不具合が出やすくなるので注意しましょう。
電気温水器は故障前に交換した方がよいとされる理由の一つに自宅が集合住宅の場合、電気温水器の故障により水漏れが発生すると、近隣の住民にも迷惑をかけてしまうためです。
ご近所トラブルに発展させないためにも、使用年数が10年以上経過している場合は、一度専門の業者に見てもらった方がよいかもしれません。
しっかりと定期点検を行っていれば、20年以上安全に使える電気温水器もあります。
ただし、本体以外の減圧弁やパッキンといった部品は、消耗品のため10年よりもっと早いタイミングで交換が必要です。
定期点検は3年に1回程度が目安といわれています。本体の状態の確認や消耗品の交換などを行うようにすると良いでしょう。
電気温水器の故障サインも確認！
電気温水器が寿命を迎えると、さまざまな症状があらわれます。
故障により症状が起きている場合は、速やかに業者に連絡して来てもらいましょう。
電気温水器でよくある故障の症状とその原因を紹介します。
■水もお湯も出ない
原因：配管の詰まり、本体の故障
■水漏れがする
原因：給水管や貯水タンクの腐食
■お湯がぬるい
原因：電気系統の不具合、スイッチの故障
■お湯が沸かない
原因：本体の故障やスイッチの故障、電気系統の不具合
■お湯に錆びのようなものが混ざる
原因：貯湯タンクや配管の腐食
■エラー表示が頻繁に出る
原因：本体の故障、電気系統の不具合
その他、原因がご自身で特定できない場合は、症状を悪化させるおそれもあるため、専門業者に点検をお願いしましょう。
ただし、中には修理の必要のない症状もあるため、正しく原因を把握することが大切です。
電気温水器の故障と間違いやすい症状
続いて、電気温水器の故障と間違えやすい症状について説明します。
下記のような症状が起きている場合、放置していても直るケースやご自身で対処できるケースがほとんどです。
■お湯切れ
原因：貯湯タンク内のお湯を使い切ったため
対処法：時間は少々かかりますが、電気温水器でお湯を沸かし直せば問題なく使えるようになります。
■凍結
原因：水道管や電気温水器の配管が凍結
対処法：日が昇って気温が上がると同時に、自然に直ります。すぐに使いたい場合は、凍った配管にタオルを巻き、ぬるま湯をかけて溶かしましょう。溶けた後は再び凍らないよう、乾いたタオルで水滴をしっかり拭き取ってください。
■断水
原因：お住まいの地域全体で断水が起きている
対処法：計画的断水か地震による水道管破裂などで水が出なくなった場合は、近くの水道管に問題が起きていないかチェックしてください。
■止水栓が閉まっている
原因：水道の修理中や引渡し前の住宅で止水栓が閉まっている
対処法：マイナスドライバーで開く。開き過ぎると供給される水量が多くなるので注意。
■停電
原因：停電が起きた
対処法：復旧するまで待つか、貯湯タンク内にお湯が十分に貯まっていれば、停電中でも使えます。
寿命以外の買い替えのタイミングとは
本体の故障や電気系統の不具合、経年による配管やタンクの腐食などで故障が起こることが多いです。
このような症状を繰り返すようなら修理・買い替えのタイミングです。
設置して4～5年の電気温水器なら修理も検討ですが、もし10年以上使用しているなら買い替えをおすすめします。
10年以上経つとメーカーによる保証も終了し、交換部品の製造も終了していて、修理ができないケースもあります。
また、故障以外にも凍結、断水、停電などによってお湯が使えないというケースもあるので、慌てず判断してくださいね。
とくに寒冷地での凍結や、悪天候時の停電などには注意しましょう。
電気温水器の買い替え費用の相場は？
電気温水器の不調が多くなって、寿命が近いと感じた場合は買い替えを検討しましょう。
電気温水器の交換費用の相場を紹介します。
まずは、タイプ別の電気温水器本体価格の相場と、交換の際の工賃の相場をご覧ください。
電気温水器の給湯タイプは、蛇口をひねってお湯を直接溜める「給湯専用」、自動お湯張りと自動足し湯機能が付いた「セミオート」、自動でお湯張りや温度を保ってくれる機能の付いた「フルオート」の3つがあります。
また、家族構成によって設置するタンク容量も異なります。
電気温水器の本体費用を考える際は、どのタイプ・容量に買い替えるかによって変わってきます。
電気温水器（給湯専用タイプ）本体価格の相場：70,000～100,000円程度
電気温水器（セミオートタイプ）本体価格の相場：120,000～180,000円程度
電気温水器（フルオートタイプ）本体価格の相場：130,000～200,000円程度
交換費用の相場：80,000～120,000円程度
電気温水器の本体価格は、機能の充実度と比例します。
電気温水器からエコキュートへの交換も、ぜひご検討ください。
エコキュートは電気温水器の3分の1の電気料金で同量のお湯を沸かせます。
エコキュートの本体価格は電気温水器よりも高いため、初期費用はかさみますが、長い目で見ればお得です。
交換の際に、基礎工事や配管工事、その他追加工事が必要となった場合は、さらに工賃がかかります。
一度修理業者に電気温水器や周辺の状態を確認してもらい、見積もりを出してもらいましょう。
複数の業者で見積もりを取って、比較するのも大切です。
高すぎず、安すぎず、予算に見合った価格帯で、信頼できる業者を選びましょう。
アフターサービスや保証内容が充実している業者を選ぶと、交換後も安心して使えます。
電気温水器は10年を目安に交換しましょう
●電気温水器の一般的な寿命は10〜15年程度。
機種や使用頻度、設置環境によって多少変動はありますが、寿命が近づくと不具合やエラーが増え、いつ故障してもおかしくない状態となってしまいます。設置から10年を超えたら交換を視野に入れましょう。
●同じような故障を繰り返したりお湯に異物が混ざったりするなら、買い替えのサイン。
設置して日が浅いなら修理もありですが、10年以上使っているなら買い替えを検討しましょう。
電気温水器の交換は、必ず専門の業者に依頼しましょう。
また、交換を検討している方は、ぜひ環境にも家計にもやさしいエコキュートもご検討ください。
